こんにちは!月曜級位者教室担当の俵です。
前回、星へのカカリにハサまれたときに、一間トビする「トビカケ定石」をご紹介しました。
まだお読みでない方は、ぜひそちらもご覧ください。より理解が深まると思います。
今回は「トビカケ定石」を打った際、たまに現れる、
定石から外れた手への対策をご紹介いたします。
トビカケ定石~前回までの復習
黒1に白2のハサミを打たれて、黒3とトブところから「トビカケ」定石の始まりです。
黒は3のトビを打つことによって、黒4に封鎖する手と黒5に封鎖する手を見合いにしています。
大体の場合、白は4と隅を受けることになり、黒5と封鎖することになります。
黒13までが定石の進行で、黒の厚み・白の実利のワカレです。
この図のように、右辺に黒の三連星などが敷かれている場合は、
下辺黒の厚みが生きてくるので、かなり有力な作戦です。
この形から、後の狙いとして白には、
白1から5まで、▲の一子を切断しながら、白を連絡する狙いがあります。
このまま左下隅が白地だと、さすがに白地が大きすぎるので、
黒からはまだ、
黒1と三々に入り生きる手段があります。白2には黒3が好手です。
この辺りの詳しいことは、前回の記事や動画をぜひご覧いただければと思います。
定石とは違う手を打たれたら?
今回の本題はここからです。定石と違う手を打たれたらどうするか、
もしかするとここで、白がAのトビを打たないで、
白12の両ノゾキを打ってくるかもしれません。
ここに打たれたら、ドキッとしませんか!
この手に慌てていると黒が痛い目に・・・
ツギは危ない
黒13とこちらツイでしまうと、黒がかなり怖いかもしれません。
白14から18まで切断されて、白に20のトビを打たれると、
白は生きていますが、黒は切断されています。
続いて、
黒21、23と脱出しようとしても、白26まで中々外に出ることができません。
尚且つ▲の二子も危なくなっており、黒がとても怖い進行ですね。
そのため、
白12に黒13とツグのは白14と出られてとても危険になります。
といっても、黒は悲観する必要はありません。
少し定石の形を思い出してみましょう。
この定石の形から、白の狙いは、
白1の割り込みでしたね。続いて、黒2に白3のツギを打たれたときに、
黒はAにツギますか?
否!黒は1とこちらにツイで、白2と突き抜かせることになります。
突き抜かせても、黒aの三々が残っているので、大したことがないという判断です。
そのため、
この場面でも、白1に黒Aのツギを打つ必要はありません。
白が打たなかった方向へ(動画)
白1には黒2とこちらをオサえるのがオススメです。
白がAのトビを打たなかった場所なので、このように打つ気合でもあるのです。
白3と出られて、▲は分断されますが、まだやはり黒aの三々が残っているので、
それほど大きな白地ではありません。
黒4やBに先行すれば、黒が足早で少し打ちやすいでしょう。
この辺りのことを、動画にもまとめましたので、ご覧いただくと嬉しいです。
まとめ
①トビカケ定石には隙があるので、両ノゾキを打たれる可能性がある。
②両ノゾキなど、隙を付かれても、大切な方向を見失わなければ大丈夫!
③今回の形に限らず、相手が打たなかった方向へ打つのは、とても大切なこと。
また役に立つ形を定期的にご紹介していきます。
ありがとうございました!