こんにちは!月曜級位者教室担当の俵です。
今回は、前回軽く紹介した、ハサミに三々に入る定石についてご紹介します。その後の狙いも動画にまとめましたので、ご一読いただければと思います!
カカリにハサまれたら
白1のカカリに黒2とハサまれた場合、白3と三々に入るのが簡明です。
ここで黒はAとBを選択することになります。
Aの黒4と白を遮った場合は、白5と反対側に侵入していきます。白11まで、黒の厚み、白の実利のワカレとなり互角の定石です。もし黒6で、
このように黒6とハネられたらどうしますか。
この黒6は定石外れです。
白7から13まで受けていても、白が悪いことはないのですが、前前図と比べて、白がへこまされている気がしませんか。
▲のハネは定石外れなので、できれば咎めたいところ!
黒6のハネには白7とサガるのがオススメです。続いて、
黒は8とオサえたくなりますが、白9の切りで黒が困っています。
黒が10とこちらを逃げれば、白11で▲が取れているのです。続いて、
黒12とツケられても、白13のワリコミで黒の手が出ません。
黒は15に入れないので、黒14と下からアタリするよりないですが、白15のツギで黒がアタリになっています。黒16とツイでも白17で黒の取られです。
白9の切りに、黒10、12とこちらを守れば、白13で▲を取ることができます。
白9に黒10のマガリでも、白11、13で左辺の黒二子を取ることができます。
そのため、黒6のハネには白7、9で黒をぎゃふんと言わせることができます。
黒4とオサえた場合の結論は、白11までが定石の進行となります。
Bの黒4とオサえた場合、黒8までが定石で、黒の厚み、白の実利のワカレとなります。それぞれの手に大事な役割がありますので詳しく見ていきます。
まず黒6ですが、よく、
このように黒6とトビツケる手を見かけます。これは定石外れでよくありません。続いて、
白7、9にワリツガれると、黒の壁にAとBの傷が残り薄くなっています。
今、白Aに切られても▲が危ないかもしれません。
そのため、黒6のノビは大切な一手です。続いて、白7のサガリも、地味ですが大切です。
白7ではAと押す手もあるので、またの機会にご紹介します!
白7を打たないでいると、
黒1、3と出切る手段があります。白4には黒5と切り、黒7で△が取られてしまいます。黒が非常に手厚い形となり、白が不満です。そのため、
白7のサガリはとても大切なところです。この状態ならば、黒8、10と出切られても白11で問題ありません。
黒8のケイマも大切な一手で、▲と■をふんわりと繋げる役割を果たしています。これを打たないと、
白1から5まではみ出されて、黒の厚みが消えてしまいます。
黒4とオサえた場合の結論は、黒8までが定石の進行となります。
オサエの方向・実戦例
白3と入られた場合の、黒AとBの実戦での使い分けをご紹介します。
このような場面で、黒2のハサミに白3と三々に入られたら、
黒4とオサえるのがオススメです。白11までが定石で、黒が先手を取れるので、下辺へ黒12、14などと先行し、互角の進行となります。
黒4を
こちらから黒4とオサえるのは、この場面ではマッチしません。黒8までの定石となったあと、白9のワリウチが、左下黒の厚みを緩和して絶好点になるからです。続いて、黒が10とヒラいても左下の厚みからできる陣地としてはとても小さく、効率が悪くなります。
このような場面で、黒2のハサミに白3と三々に入られたら、
黒4から8までの定石で、左辺を大きな黒模様にするのがオススメです。▲が輝いていますね!
黒4で
こちらから黒4とオサえるのは、白11までになったときに、▲が中途半端な位置にあります。せっかくの左辺を荒らされてしまい、黒が甘い布石となります。
定石後の狙い(動画)
この定石のあとの、白の狙いを動画にまとめてみました。役に立つと思うので、ぜひご覧いただければ幸いです!
まとめ
まとめますと
①星へのカカリにハサまれたら、三々に入るのが簡明。
②続いて、三々に入られたらオサえる方向が大切。
また役に立つ形を定期的にご紹介していきます。
ありがとうございました!