今回は「死に石」について学んでいきましょう。
囲碁には、抵抗しても助からない「死に石」というとても大事な概念があります。
論理的で面白い単元でもありますので、是非ゆっくりと見ていってください。
「死に石」とは?
死に石とは、抵抗しても助からない「事実上取られている石」のことで、終局の時に「アゲハマ」になります。
どういうことなのか見ていきましょう。
まずはこの図をご覧ください。
この図はお互いの陣地が決まって「終局」している状況です。
ただ、黒地の中に白×がいますね。
この白×はどうなっているのでしょうか。
もしも黒番でしたら、
黒1と打って取る事ができますね。
では、
もしも白番だったらどうでしょうか?
白×はアタリになっていますので、
白1と逃げてみます。
しかし、次は黒番になり、
黒2と打たれて取られてしまいますね。
つまり、
白番だったとしても、白×は助からないのです。
そして、この白×が「死に石」と呼ばれる状態の石で、陣地を数えるときに「アゲハマ」として白地へ持っていくことになります。
OKでしょうか。
大事なことは、黒石を使って白×を囲む必要がないということです。
具体的に見ていきましょう。
陣地を数えるときに「死に石」はどうなる?
陣地を数える「整地」の時に、死に石はそのままアゲハマになります。
このように、黒石を使って白×を囲まずに、直接白地を埋めることができます。
白地へ移動します。(埋める場所はどこでもOKです。また、死に石が多い時は、一度碁笥のフタに集めてから白地へ移動しましょう。)
そして、整地をします。
練習でやってみますので、見てみて下さい。
死に石(アゲハマ)を埋めたあとは整地
まずは黒地からやっていきますね。
黒×を、
このように移動すると、掛け算で陣地を出すことができます。
黒地は27目ですね。
では、次は白地です。
色々なやり方がありますが、今回は白×を移動してみましょう。
このように動かすと、白の陣地を数えやすくなります。
白地は、
20目+6目+6目半(コミ)=32目半ですね。
白の「5目半勝ち」という結果が出ました。
どうでしょうか。
「死に石の扱い方」と「整地の練習」でした。
まとめ
・もう助からない石を「死に石」という。
・死に石は、陣地を数えるときに「アゲハマ」になる。
という話でした。
では、最後まで読んでくださりありがとうございました。
次回は、眼と死に石の関係について解説していきますね。
どうぞよろしくお願い致します!
※続けて次の記事も見たい方はこちら:
【秀哉の囲碁入門⑯】死活について(3)「眼」と「死に石」の関係