今回は、どんな石が「死に石」になっていくのかについて学んでいきましょう。
「眼(め)」の復習も交えながら、ゆっくりやっていきたいと思います。
碁盤と碁石をお持ちでしたら、是非、一緒に並べてみて下さいね。
では、よろしくお願いします。
「一眼(いちがん)」以下の石は「死に石」になる
今回の話の結論から言いますと、
敵に囲まれていて、眼の数が一つ以下の石は「死に石」になります。
終局の時に、そのままアゲハマになるのですね。
どういうことなのか、具体的に見ていきましょう!
このような局面があったとします。
この時の白×について考えていきましょう。
もしも黒番でしたら、
黒1と打って取る事ができますね。
また、
仮に白番であっても、
白×は助かりません。
白1と打つのはルール上無理ですね。
白から道が一つもなく、黒を取れるというわけでもないので、白1は「着手禁止点」です。
ということで、
この白×は、白番であっても助からないということで「死に石」になります。
仕組みとしては、
眼が、Aの「一眼」しかないからなのです。
OKでしょうか。
眼について復習したい場合は、【秀哉の囲碁入門⑬】死活について(2)「眼とは何か?」をクリックしてください。
そして、
死に石になるということは、
陣地を数える時に…
アゲハマになって、白地を埋めることになります。
こういうことになりますね。(埋める場所はどこでもOKです。)
ここまで大丈夫でしょうか。
死に石があやふやな場合は、前回の【秀哉の囲碁入門⑮】「死に石」とは?も参考にしてください。
さて、
ここからは少し発展編です。
アタリでなくても「一眼以下」の石は死に石になる
この図をご覧ください。
この図の白×をよく見ると、アタリになっていません。(確認してみてくださいね。)
では、白番だったとしましょう。
この白は助かるでしょうか?
もしも助からない場合は、白×は「死に石」だということですね。
見ていきましょう。
白番で白1と打ったとしても、
白は助かりませんね。
アタリになってしまっています。
やはり、Aにしか眼のない「一眼」の状態になると、最終的に取られてしまうのです。
白から打っても助からないということは、
この段階で、白×は「死に石」になります。
Bの場所があいていますが、眼はAにしかなく「一眼」で「死に石」になるのです。
ということは、
終局して陣地を数える時に…
アゲハマになって、白地を埋めることになるのですね。
こんな感じです。
OKでしょうか。
同じ要領で、
この白×も、
この白×も、
「一眼」しかないので「死に石」になります。
黒石との境目がいくら空いていたとしても、Aの一眼しかないので、取られてしまっているのですね。
陣地を数えるときに、そのまま「アゲハマ」になるのです。
「二眼(にがん)」以上の眼があると生きる
「一眼以下の石は死に石になる」ということを学んできましたが、反対に「二眼以上ある石」は生きています。
たとえば、こんな感じです。
このように、Aの眼とBの眼で合計二眼あると、白は死に石になりません。
そして、「死んでいる」の反対で「この白は生きている」と表現します。
二眼以上ある石は生きており、囲まれても取られないのですね。(AとBは黒にとってどちらも着手禁止点なので、打てません。=白を取れません。)
陣地を数えるときには、AとBの場所は白の陣地になるのです。
このように、白地としてカウントするのですね。
先ほどの「一眼」で取られてしまっている図と比べると、陣地の具合が随分違います。
ということで、石が生きるのか死ぬのかは、勝ち負けを左右するくらい重要な要素なのです。
まとめ
・一眼以下しかない石は「死に石」になる
・二眼以上ある石は生きていて、取られない
・石の生き死にはとても大事
考え方がとても大事ですので、また復習してみて下さいね。
次回は「13路盤の打ち方」についてお話しします。
では、読んでくださりどうもありがとうございました!
※続けて次の記事も見たい方はこちら:
【秀哉の囲碁入門⑰】13路盤での一局の流れ