こんにちは!月曜級位者教室担当の俵です。
今回は少し前にご紹介した、カカリに受けて、スベリにハサまれたときの別手段をご紹介します。
下の図の際ですね。
前回は、白が封鎖される図をご紹介したのですが、今回は、白が封鎖を避ける図をご紹介します。
封鎖は嫌だ!という方にはおススメの形ですし、併せて石の流れも勉強できるので、ご覧いただければ嬉しいです。
前回までの復習~ハサミは封鎖が目的
まずは、前回ご紹介した形からおさらいしてみましょう!
詳しく知りたい方は、以前の記事もご覧ください!
黒4のハサミは封鎖が目的です。というのも、
白が5と単純に上へトビを打つのは、黒6と隅を占められて、白の根拠がなくなります。
続いて、白7にトブぐらいですが、黒8と陣地を稼がれながら、攻めを継続されてしまいます。
そのため、
基本的には、白5と隅に入るぐらいが相場です。
そこで、黒6、8が好手となり、白を封鎖できます。
続いて、白は9のツギが本手ですが、黒10となり少し味気ないので、
白9とハネ出して、黒12までわざと一目を取らせる打ち方もおススメです。
白はシチョウアタリがよい狙いで、他で得をできる可能性が高くなります。
詳しくは、以前の記事や、下記の動画をご覧頂ければ嬉しいです!
封鎖を避ける上ツケ
黒に封鎖されると、息苦しくて嫌だなーと思う方は、次の手段がオススメです!
▲のハサミには白1とツケる手もあります。これで外に出ていくことができるのです!
対して黒は、
「ツケにはハネよ」ということで、黒2とハネられることが多いと思います。
ここで白3の引きが地味ですが好手!
黒には傷があるので、
黒4のツギが普通ですが、それなら白5と隅で根拠を確保します。
見事に、白が封鎖を避けながら、根拠も確保することができました!
もし黒が、
黒4と隅を占めてきたら、白5の切りが好手です。
続いて、
黒6には白7で問題ありません。黒に傷があるので、黒8が必要で、
白9で黒一子を取ることができました。
これも封鎖を避けながら、白が根拠の確保に成功しています。
両図とも、はじめから並べ直してみましょう。
この図も
この図も、実は定石の進行であり、ほぼ互角のワカレです。
白が封鎖を避けながら、根拠も確保できており、
白にいい事尽くしのような気もするかもしれませんが、黒を固めるデメリットもあります。
上ツケのデメリット
例えば、このような図で黒4とハサまれた時に、白5とツケてみましょう。
黒6から白9まで、白は封鎖を避けながら根拠を確保することはできました。
ただ、黒6、8と左辺の黒を固めているため、左辺が黒地にされやすくなります。
これが白のデメリットです。
この場面だと、▲も連動して、左辺が大きな黒模様になってくるかもしれませんね。
ここで白Aと打つかBと打つかは一長一短です。
その日の気分でも良いですし、色々と試して、自分に合った形を探してみてくださいね!
上ツケの動画
この辺りを動画にもまとめましたので、ご覧いただければ嬉しいです!
黒の反撃は怖くない
白1に黒2と反撃されたらどうしましょう・・・
とても怖い反撃ですが、恐れる必要はありません。
次の一手が大切です。
白3と黒を切断してあげるのが大切な一手です。
ここを、
白3は、黒4のツギを打たれてしまい、黒だけが強い石になってしまいます。
これはどんな戦いの場面でも大切なところです。
白3と切ることによって、▲と■の両方の黒石が弱くなっています。
まず黒が▲を
黒4と助けたら、白5のアテが好手です。シチョウで取れるわけではないのですが、
白7から11までどんどん追いかけてあげると、〇の黒がとても弱くなってきます。
また、×にも活力が残っており、少し黒が苦しい形になります。
総手順で並べ直してみましょう。
白は黒を分断して中央に出ていくことができるので、白に不満はない形です。
黒が逆に、
黒4とこちらを補強してくれば、白5と黒6交換してから、白7とアテるのがオススメです。
続いて、
黒8、10と逃げても、白11まで黒を取ることができるため、白に不満はありません。
なお、前図の白5で、
白5とアテる手も悪くはないのですが、
黒6から8を利かされたあとに、黒10に打たれると、白がaにオサえることができません。
そのため、
白11に取るぐらいですが、黒12で白を切り離されてしまいます。
これでも白は悪くはないのですが、先ほどの
白5と黒6を交換してから、白9とアテる図の方が、
白が切り離されていない分おススメです。!
まとめ
①スベリにハサミは封鎖が目的
②ハサまれたときに、上にツケれば封鎖を避けることもできる
③上にツケると相手が固まるので、デメリットもある
④囲碁は一長一短になることがとても多い。自分が好みの形を見つけましょう!
また役に立つ形を定期的にご紹介していきます。
ありがとうございました!