今回は「囲碁の打ち進め方」について「9路盤」で解説していきます。
細かいところは気にせずに、おおまかな一局の流れのイメージを掴んでもらえればと思います。
囲碁のルールを確認しながら進めていきますので、囲碁のルール早見表を見ながら解説をご覧ください。
では、よろしくお願いします。
隅で陣地を作ると効率が良い
囲碁は、「最終的に陣地が多い方が勝ち」というルールでしたね。
また、どの交点に打っても良い、というルールでした。
どこに打っても良いという自由なゲームなのですが、やはり「陣地を作るときのコツ」というものがあります。
それが「陣地は隅で作ると効率が良い」というものです。
今回はこのコツについて触れながら、一局の流れを見ていきましょう。
碁盤の「隅」とは?
碁盤にはおおまかに「地名」のような感じで「隅」「辺」「中央」というような名前がついています。(陣地の作りやすい順に「隅」⇒「辺」⇒「中央」です。)
こんな感じです。厳密に決まっているわけではなく、だいたいこんなイメージなのです。
なぜ、隅の陣地は効率が良いのか?
では、どうして隅が陣地を作りやすいエリアなのでしょうか?
理由を解説しますね。
この図は、黒が「隅」「辺」「中央」のそれぞれで陣地を囲んでいる図です。
イメージとしては、こんな感じで陣地を囲んでいます。(囲碁はこういう「イメージ」が非常に大事です。)
そして、それぞれの陣地の広さは「何目(なんもく)」でしょうか?
※陣地の単位は「目(もく)」で、囲んでいる交点の数を数えるのでしたね。
ということで、
黒地はどれも「9目」の陣地です。(図のドットの数ですね。)
ここまでOKでしょうか。
「隅」「辺」「中央」の黒石が囲んでいる交点の数を数えたら、どれも9目だったということですね。
さて、どの陣地も「9目」なのですが違いがあります。
それは何でしょうか?
場所が違うだけでなく…
「石数」が違います!
「隅」⇒黒〇の6子
「辺」⇒黒△の9子
「中央」⇒黒×の12子
※石数の単位は「子(し)」です。
このように、同じ9目でも、隅は少ない石数で作ることができるのです。
これが、「隅で陣地が作りやすい」というコツの理由になります。
9路盤での一局の流れ
隅で陣地を作るのが効率が良い、ということを踏まえて、打ち方の一例を9路盤で見ていきましょう。
隅が良い場所だということで、このような感じで一手一手打っていきます。
※このように数字を振って、打つ手順を追っていきます。(手順の記録を「棋譜」と言います。)
黒1~白4は、お互いに隅の陣地を占め合い、この図のようなイメージで陣地を作っています。
今日はこのあたりまでの話を理解していただければ十分なのですが、このあとの流れも載せておきますので、参考になさってください。
黒5~白8と辺をお互いに占め合いました。
黒9~黒15などと、黒地と白地の境い目を打っていきます。
自分の陣地を広げて、相手の陣地を狭めるイメージです。
「アタリ」が出てきました。白16と黒19が、どちらも相手の石を「アタリ」の状況にしています。(アタリについては次回解説しますね。)
黒17、白20は、自分の石が取られないように守った手です。
黒21~黒27と境い目を打っていって、黒地と白地の境界線が決まりました。
これが「終局」の状況で、勝負がつきました。(実際には、「打つ場所がもうありませんね」という意味でお互いにパスをして終局になります。)
陣地を数えてみると、
黒地⇒30目
白地⇒24目+コミ6目半=30目半
という形になり、白の半目勝ち(はんもくがち)という結果になりました。
どうでしょうか。
もしも9路盤をお持ちでしたら、是非手順を並べてみて下さい!(へえ~、というくらいで大丈夫です。)
囲碁のイメージをつかんでいただければ幸いです。
では、最後まで読んで下さりありがとうございました。
次回は「アタリ」について解説していきますね。
どうぞよろしくお願いいたします!
※続けて次の記事も見たい方はこちら:
【秀哉の囲碁入門③】アタリって何だ?石を取る時のコツ